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CMU、自動車制御に関する分散モデルの開発と検証

MRI

情報源

Carnegie Mellon Methods Keep Bugs Out Of Software For Self-Driving Cars

概要

CMU(カーネギーメロン大学)のAndre Platzer准教授は、自動車の加速、ブレーキ、レーン変更、高速道路への進入と退出、クルーズコントロールに関する分散型自動車制御システムの形式モデルを開発し、自動車の衝突回避に関する設計の検証を行った。同教授らが開発したシステムは、「形式検証を適用した最も複雑なサイバーフィジカルシステムの一つである。」と、形式手法に関する国際会議FM2011(2011/6/22)において述べている。 同教授は、CMUにおいて、航空機衝突防止、ロボット手術装置などサイバーフィジカルシステムの代表例として知られるコンピュータ制御システムの検証のための新しい技術を開発するグループのリーダを務めている。動力学(連続モデルなど)と制御ロジックを組み合わせた(サイバーフィジカル)システムの仕様記述と検証は、CMUの同グループが取組む課題の中心である。 発表された技術は、高速道路の構造、センサーの精度や同期などに関して大きな課題は残っているが、自動車の動力学に係わる様々な設計に応用できる。将来の分散型自動車制御システムは、今回開発したモデルよりも複雑になるが、その安全性を検証できないほど複雑ではないという認識を示している。

展望

形式手法の応用が比較的成功している分野として、組込みシステムの制御などが挙げられる。近年、自動車やロボットなど急速にソフトウェア化が進む分野において、連続モデル(微分方程式で記述されるダイナミクスなど)と離散モデル(論理的な制御)を組合せたサイバーフィジカルシステム(CPS)に対する形式手法の応用に関して様々な技術課題があるが、それらの技術課題の解決により応用範囲の拡大が期待できる。

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