航空運輸

Rodin Project - 航空情報表示システム

ドメイン
    航空運輸
開発対象
    CCF表示及び情報システム (CDIS)
    イギリス
開発組織
    Rodin Project
形式手法(言語、ツール)
    Event-B (Rodin)
適用範囲・規模(形式手法)
  • 既存のCDISシステム (1992年作成) の一部の再構築。
  • 既存のCDISシステムは、VVSL (VDMの一種) で記述され、1200ページの仕様書、3000ページの設計ドキュメントが作成された。
  • 再構築された部分における、Event-Bの抽象仕様は4ページ。
適用対象のソフト種別
    エンタプライズ系
適用目的・工程
    要求仕様、設計
実装言語
実装規模
効果
    [仕様の理解]
  • 抽象的な仕様記述から段階的に詳細化することにより、巨大なシステムの全容の理解を容易にした
  • [バグ排除]
  • 仕様と実際の設計との形式的なリンクを対応させることができた

詳細情報

検証内容

    表示されるべきデータが必ず表示されていることを検証した。

検証規模

期間

判断

形式手法を利用した動機

    既存のCDISシステムはVVSLを用いて作成されたが、形式的推論は行われていなかった

手法・ツール選択理由

    分散システムモデリングに適しているという理由でEvent-Bを採用した

障害と工夫

  • 理想的な仕様と現実的な設計との間の形式的なリンクの欠如
  • -> 理想的な仕様の拡張としてまず抽象仕様を作成した。理想的な仕様では、異なるユーザが異なる場所である変化するデータを見たとき、同じ時刻で見た場合は全く同じデータが見えるはずであるが、実際には遅延等によって異なるデータが見えることがある。これを現実的な抽象仕様として記述するために、履歴トラッキングシステムを導入した。システムは全てのデータ変更の履歴を保持し、ユーザは履歴のいずれかのデータを閲覧することとした。この抽象仕様を徐々に詳細化した。
    まず基本的なディスプレイシステムの仕様記述を行い、航空に特化した部分を全て無視することによって、全体をうまく概観できるようにした。Rodinツールを利用してそれを徐々に詳細化していった。各ステップの証明責務はおおよそ20以下で済んだ。
  • Event-Bにおいてレコード型をSETS、CONSTANTS、PROPERTIESを利用して表現した。

組織

体制

教育

その他

情報源

    Rezazadeh, A. and Evans, N. and Butler, M., Redevelopment of an Industrial Case Study Using Event-B and Rodin, BCS-FACS Christmas 2007 Meeting-Formal Methods In Industry.(December 2007)

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